2008年3月28日金曜日

技術者の情熱

以前プロジェクトXという番組で放送された、ロータリーエンジン開発に関わる、マツダのエンジニアの情熱を思い出した。(DVD)

あらすじは次の通りであった。
プロジェクトX:新ロータリーエンジン

【あらすじ】マツダの山本健一をリーダーとするロータリー47士が開発したロータリーエンジンのRX-7。しかしバブル崩壊で全く売れなくなり、マツダもフォード傘下に。ロータリー開発も凍結され、設計課50人中45人が異動となる。

残った田島誠司らは、上には秘密で新エンジン開発に取り掛かる。かつての仲間10人も勤務時間外の協力を申し出る。試作車の車体設計はロータリー好きが高じて入社した任田功。「ゴキブリカー」と呼ばれた黒い車体に排気量を増やすために水路を張り巡らせた試作車が完成。

元レーサーの常務:マーティン・リーチにテストコースで走ってもらう。1周の予定を3周走って降りたリーチは開発にOKを出す。その後、上層部から 出された要求は4ドアだった。重量の増加をエンジン強化でカバーしなければならない。田島が採ったのは、エンジンの気密を保つアスペックシールの接触面積 を減らして抵抗を減らす、山本健一でも断念した禁断の方法だった。

マイクロテクノの堂面博之がシールを製作し、車両設計:片渕登はドアを観音開きにする事で長さを短縮、任田は後方ドアをアルミにして軽量化した。平成15年に発表したRX-8は、家族で乗れるスポーツカーとしてマツダ復活の象徴となった。

http://televiewer.nablog.net/blog/g/20131406.html より

テレビなのでドラマチックに仕上げられているとはいえ、開発者たちの情熱に非常に感動したことを覚えている。

本日、会社でその話をした。いつまで経ってもゴールに近付かないプロジェクト担当者の情熱を確かめるためである。
簡単にあらすじを話した後、「いま、ここでこのプロジェクトを中止してはどうかといわれても、絶対完成させたいからやらせてくれという意欲がありますか?」と、問いかけてみた。もちろん、ポジティブな答えを期待してのことである。

その結果、「5月末までは到底無理」、「このプロジェクトは、それを完成させることよりも、Webエンジニアとしてのスキルを向上することができるからやっている」などといった反応。

あなたの勉強のためだけに、会社はお金を払っているのではない。

更に問いただすと、「自分に決定権が無いからやれない」、「社長が止めるというなら仕方が無い」というものであった。
そのプロジェクトは即刻中止にすることにした。半年以上の期間を費して、設計開発を重ねてきたが、一向に、完成に近付かない。
その原因は、担当者が本心として賛同していなかったこと、したがって、完成させる情熱が希薄であったことにあると気づいた。

情熱が無ければ、何も完成させることはできない。

いろいろな意味で、ものすごくがっかりしたが、
「このプロジェクトに情熱をかけていたのは自分だけだったのかもしれない」と思った。
ならば、自分がやるしか無い。

しかし、それは、会社として、社長として未熟であることの裏返しである。
本来なら、技術者が寝食を忘れる程情熱をもって仕事に打ち込めるようにすることが仕事のはずだ。

社員の熱意の無さにがっかりすると同時に、自身の未熟さを思い知るできごとであった。

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