KVM再入門:Qemuコマンドラインで仮想マシンを起動し、Windows11ゲストをセットアップする。

## はじめに [前回](/2023/03/kvmqemuwindows.html)に引き続き、KVM仮想マシン上にWindows11をインストールするやり方をまとめておきます。 Windows10の時とは以下のような違いがあります。 * Windows11の場合、TPMとUEFI Secure Bootが必須である。 * KVMでTPMを使うには、ホストの/dev/tpm0をパススルーで使う方法と、ソフトウェアのTPMデバイスエミュレーター(swtpm)を使う方法がある。 * KVMでUEFI Secure Bootするには、ovmfパッケージにより提供されるUEFI firmwareを利用する。 ## Window11のインストール ### KVM仮想マシンの起動方法 Windows11のインストールメディア、virtioドライバインストール用のisoイメージをダウンロードしておきます。 * [Download Windows 11](https://www.microsoft.com/en-us/software-download/windows11) * [Windows用virtioドライバのありか](https://fedorapeople.org/groups/virt/virtio-win/direct-downloads/archive-virtio/) 必要パッケジージのインストール ``` sudo apt-get install qemu-system-x86 virt-viewer ovmf ``` qcow2ディスクイメージを作成します。 ``` qemu-img create -f qcow2 win11pro.qcow2 40G ``` 書き込み用のFirmwareのローカルコピーを作成します。 ``` cp /usr/share/OVMF/OVMF_VARS_4M.ms.fd ./ ``` #### ホストの/dev/tpm0をパススルーで使う場合 以下のコマンドで仮想マシンを起動できます。 ``` sudo qemu-system-x86_64 \ -machine q35,accel=kvm \ -m 8192 -cpu host \ -smp 6,sockets=1,dies=1,cores=6,th